両腕のバツで赤い顔面を隠したまま。
「なんとなくは!もう18なので!だからもう言わないで!」
声を張り上げて言うと、
「うん…分かったから食べれば」
あっさり言われて、私はずるっと両腕を下ろした。
なにこの壱ペース…えぐい。
食べよう、とにかく食べよう。米を頬張ろう。
お弁当箱を開いて、今朝自分でつめたお米を少し多めに口に放りこむと。
「…誰からそんなこと習ったの」
「ブッハ!!!」
危うく吐きだしそうになって、慌てて手で口を覆う。
ま、まだその話引っ張る…?
一生懸命お米を咀嚼して、ごくん、飲みこみ冷静を装って言った。
「18なので…」
「だから誰から習ったのそんなこと」
「誰って、ええと…少女漫画とか…?」
「え、あの漫画そんなエロ展開あんの」
「ないよ!!!」
思わず大きな声でツッコんでしまう。
だって壱の口からエ、エエエエエろ…。
また顔面に血が集まる。