半泣きで理沙子と新田ちゃんを見つめるけど、知らんぷりされてしまう。

な、なんて薄情な奴らなんだ…。



「ていうかしばらく昼、仁乃借りるね」


しばらく?!
どういうことだ、壱。



「「どうぞどうぞ~」」


ちょっと?!
OK出すの早いよ、友人たち。



「壱くん…私、理沙子と新田ちゃんと…」


やっと私が反抗しようと言った時には既に、壱は私のミニトートを持ったまま教室を出ていこうとしていた。

ああ…私のおべんとう…。



「「いってらっしゃ~い」」



理沙子と新田ちゃんが、にやにや笑って私に言った。


面白がらないで…!