放課後。

家までの帰り道を歩いている。

ふと、空を見上げると、なんとも言えない不思議な色の空が広がっていた。


空が笑っているようで。

空が泣いているようで。


その中で1番に輝く星を見つけた。


今日は不思議な日。

放課後に生徒会の仕事もなかった。

基本、放課後は仕事があるのに。

この時間帯に帰れることも珍しい。


そんなことを考えているうちに私の住むアパートの前に着いた。

玄関の扉を開けて靴を脱ぐ。



「ただいま」



……返事がない。

玄関の鍵は開いていたから、お母さんはいると思うんだけどなぁ。

寝ているのかな?

夕飯前に?


私は不思議に思いながらリビングへ入る。

リビングには、エプロンをしていないお母さんと、スーツ姿のお父さん。

そして、このアパートの大家さんがソファに座っていた。