メールの最後の文章。

それって、高橋家に挨拶に来る、ってことだよね?


会長と同居しているのは確実にバレる。

それに、会長の両親に、まだ会ったことがない私。


……早く、会長にこのことを伝えなきゃ。


そう思って、会長にメールを打とうとすると。

携帯が再び震えた。


次は誰からのメール?


開いてみると、会長からのメールだった。



『さっき、親から連絡があった。

今日の夕方、家に帰ってくるらしい。

お前はどうする?』



なんてタイミング。

会長のご両親が高橋家に帰ってくるのね…。


メールで話をするより、会長と直接話したほうが早いかも。

……会長の教室に行こう。



「里穂ちゃん、ごめん! ちょっと会長のところ行ってくる!」

「行ってらっしゃいー」



里穂ちゃんに見送られ、会長の教室まで走る。

本当は廊下を走っちゃいけないんだけど、今は急用だもん。


会長の教室についたときは、息が切れていた。


体力ないな……。

そんなことより、会長!


私は会長の教室に顔をのぞかせる。