「翔ちゃん!だ、だいじょぶわぁぁあ!」


い、痛い。


看病グッズを大量に詰め込んだトートバッグにつまずいて、翔ちゃん家の内玄関で派手に転んでしまった。


焦るな。
しっかりしなきゃ。


翔ちゃんが苦しんでるんだもん。
たった今。
この家の2階で。



「何やってんの?」

「え」



リビングの入り口でお水を手にした翔ちゃんが茫然と立ち尽くしている。