「最初の頃に手伝ったのがもう雑誌になってるはずなんだ〜」
もたもたと靴を履く私を翔ちゃんは玄関で待ってくれてる。
「岡崎君が、仕事が丁寧で早いってすっごく褒めてくれてね、紙になったときの仕上がりで確認するとまた後々の筆入れの勉強にもなるからって……ん?」
でも翔ちゃんはなぜだか腕組み仁王立ち、でもって仏頂面。
「翔ちゃん?」
もしやこれは……憧れの!
「まさか、やきもち妬いてる?」
「なんで俺が岡崎にやきもち妬かないといけないんだよ。あり得ないだろ。でも美緒の口から岡崎の話は聞きたくない」
「いやそれがやきも……」
か、かわいすぎてどうしよう。
「ほら、行くぞ」
言い終わらないうちに、手を掴まれてしまった。