「えーっとね、ここはこの公式使えばいいんだって」


期末試験が迫ったある日の放課後、私と岡崎君はA組終わりを、華世ちゃんは彼氏の部活終わりを待ちながら図書室で勉強していた。


翔ちゃんとの猛勉強のお陰で、なんと生まれて初めてこの私が人に勉強を教える立場に立った。


華世ちゃんは、頭のいい人と付き合って賢くなる女の子を初めて見たと、すごく褒めてくれた。


それについては自分がいちばん信じられない。

でも成績アップを目指しているというよりは、追試だけは逃れようというのが私達のスローガン。