放課後、うちの学校は定刻になると、情け容赦なく教室の空調がオフになる。
生徒の無意味な居残り対策とか経費削減なんだろうけど、この時期はここからがほんとに地獄。
華世ちゃんが小さな携帯ファンを顔に向けているけれど、全然髪がなびいていない。
慌てて開け放った窓からも風なんか吹かない。
「暑い……」
「かき氷食べて帰ろうよ」
あまりの暑さにバテてる華世ちゃんを誘ったら、彼女はビックリして私を見た。
「そんなことしてていいの?」
さっさとA組に行きなよ、って言いたげな顔だ。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…