触れてみなくてもわかる。
翔ちゃんはすごい熱でたぶん病院に行かなきゃいけない。
でも翔ちゃんちには誰もいなくて、意識が混濁してる彼をとにかくベッドへ連れていかなきゃと私は必死だった。
「翔ちゃん死なないで!すぐ救急車呼ぶからね」
とりあえずリビングのソファに寝かせて、実日子さんに連絡を入れようとスマホを探った。
「誰?」
私のその手を翔ちゃんが掴んだ。
熱い。ものすごく。
荒い呼吸、虚ろな瞳。
でも私をまっすぐ見てる。
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