「ちょっと! 私の質問に答えなさいよ! いつから! 私のことを疑っていたのか!」


舞美を無視して話を続ける二人に怒るように、ドンッと床を踏み付ける。


それに対して、思い出すように顔をしかめて、舞美を指さして宗司は口を開いた。


「最初から。てか、今となっては……って感じだけどよ。俺達が初めて出会った時、舞美さんは空から落ちて来たよな? つよさの数値以上に、あんた強すぎたんだよ。聖戦でも、ビビってた杉村と違って冷静だったしよ。まあ、それくらい強けれりゃスパイも出来るんじゃねぇかってな。哨戒任務っつって頻繁にいなくなるし、多分都合が良かったんだろ?」


確信も何もない。


ただ、怪しいと思っただけで宗司はかまをかけたわけだが、舞美が話すよりも先に鬼達が姿を現したことで、それは確証へと変わったのだ。


「つまり、怪しいって思ってただけってこと? なーんにもわかってなかったってことね。まあいいけど。新しい素材が三つ、手に入るんだからさ」


「ちょっと待て! あのガキを殺すのは俺だ! お前の出番はねぇ! 指をくわえて見てろ! HAHAHA!」


舞美の話を遮って、大和田が前に出た。


過去に北軍で殺されたことを恨みに思っているのだろう。