「ヘイヘイ! 羨ましいじゃねぇかよ! 俺と夢子も絶対結婚するからな! くらえ! この!」


「蘭子、本気で投げる! これは葵を倒せば勝ちなのか!?」


「よーし、葵が倒せるまで投げ付けてやれ!」


外に出るなり、皆が俺に向かって全力で米を投げ付ける!


パチパチと、とんでもない勢いで投げ付けられて痛みさえ感じるけど、それ以上に痛いのは、なぜかおにぎりが投げ付けられていることだ!


「いたっ! 痛いって! なんでおにぎりが……」


「悪いな葵。米がなかなかなくてよ。その代わりと言っちゃなんだが、おにぎりを投げることにしたんだ」


いや、百歩譲ってそれはいいとして、タケさんや舞桜が投げるのは勘弁してほしい!


そんなライスシャワーの祝福を抜けて、正面で待っていた父さんの前まで歩いた。


「灯……葵。おめでとう。素直に嬉しいよ。灯の花嫁姿も見られたから悔いはない。だから、お前達の為にプレゼントを用意しておいたんだ。探すのに少し苦労したがな」


「父さん……どうしてこんなに俺と灯の結婚を急いだのかがわかったよ」


「そうか。それなら話は早い。灯は俺やお前から離れると、いつ化け物に変化するかわからない不安定は状態だからな。お前に……灯を任せたい」