「ああああっ! ぐううううっ!」


今から後方に飛んで逃げれば、身体が吹っ飛ばされて壁に叩き付けられる!


上下左右前後、どこに逃げたとしても逃げられるイメージがわかない!


腰を落として踏ん張るのが一番安全だと判断したけど……耐えられるのか!?


「オラァッ!」


そして、タケさんの腕が伸び切った。


ブチブチ、バキバキと音を立てて……その直後、俺の両腕はちぎれ、ボトリと床に落ちたのだ。


とんでもない技だ。


操られている時は使わなかっただけなのか、それともあれからまた強くなったのかはわからないけど、まさか腕が二本吹っ飛ばされるなんて。


この街にいると痛みには鈍くなるけれど、それでも腕を吹っ飛ばされるのは激痛が走る!


「そんなもんかよ葵! 俺を倒した力ってのはそんなもんかよ!」


「まだだ……まだ負けてないっ!」


無惨にちぎられた腕でPBSを開き、回復をしようとしたけど……ソウルストーンが残り一個。


これが今の俺の命だから……回復が出来ない!


チラリと確認したソウルはまだある。


素早くソウルを消費してソウルストーンに変換し、それを使って回復をすると、若干の痒みと共に腕が再生された。