地面に激突する直前に手で受け止めたけれど、すぐに手からこぼれて地面に転がった。


そして、支えを失ったかのように身体が俺の方へと倒れて。


俺はそれを受け止めることしか出来なかった。


「なんで……なんで!」


そんな言葉しか出なかった。


コンビニの前で、弥生は逃げる真輝斗を助けるために、宗司の矢を受けた。


それを治す為にソウルストーンを一個。


だから俺は、弥生はまだソウルストーンがあると思って決闘をしたのに。


死ぬ直前に、ソウルストーンを使って回復をした弥生は……死んで、復活する為のソウルストーンをわざと使ったのだ。


「お、おい……嘘だろ嘘だろ……なんでこうなった。なんで弥生はこんな未来を選んだんだよ!」


宗司が狂ったように声を上げるけど、俺にだってわからない。


出会ってすぐに仲良くなれた。


けれど、お互いをわかるには時間が足りなかったってことなのかな。


そっとその場に、弥生の身体を横にして立ち上がった俺は、歩道橋の上を睨みつけた。


「や、弥生があっさりと殺られやがった。嘘だろ!? おいお前! よくも弥生を殺しやがったな!」


それを否定するつもりはない。


俺は……弥生を殺したんだ。