楽しそうな笑い声を聞きながらドリンクを準備する。
それにしても類は友を呼ぶって本当なんだなぁ。
顔の整った人って顔の整った人を連れて来るらしい…。
「チビ、大学でトモダチ出来た?」
「…女の子って難しくて、もう1年経つのに。やっぱり親友は中々出来ないかな。アッキーは?」
「俺も同じ。やっぱお前以外は居ないよ」
「アッキー、そーいうとこだよね!」
「そうだね。…そーいうとこ」
女の子に“チビ”ってあだ名は無いんじゃないの廣瀬さん…。
───…っ、
あ、やばい目眩がしそうかも…。
頑張らなきゃ。
まだ終わりまで1時間半はある。
「はいよ真崎ちゃん!明太もちもんじゃお願い!」
「あっ、は───……っ、」
そのボウルが床に落ちた。
そして倒れたのはボウルだけではなく、私もだったとは気付かなかった。
「真崎ちゃん!!」
店長の声がだんだん遠くなってゆく───…。