そのまま店を出たが、ジゼルはあたし達に着いてきて遂には、俺もお前らに着いてく。なんて言い出す始末。
ノインはそんなジゼルを無視して馬を走らせた。
ちなみに李胡は、まだ自分の瞳の色を気にして顔を上げず誰とも目を合わせようとはしなかった。
そんな李胡を気遣いつつもあたし達3人は野宿と馬を休ませる以外、馬を降りることはなく四日程でクロス・ロード国の首都、クロウに着いた。
クロウは今まで見てきたどこの街よりも美しく、賑わっていた。しかし、やはり李胡は顔を上げられずノインは街を楽しむことなくそのままどこかへ馬を進ませた。
しばらく馬を進ませると目の前に現れたのは、大きくて白く美しいヨーロッパ風のお城だった。
ジゼルはぽかんとしている。
もちろんあたしも開いた口がふさがらない状態だ。ノインはそんな二人を見て笑いを堪えている。
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