「時間もったいないので遊んできてください」



しばらく休んで落ち着いてきた頃、ずっと変わらずそばにいてくれた舞さんたちに声をかける。


回復してきたとはいえ、まだ乗り物に乗る元気はないし、早めのお昼ご飯といっても喉を通りそうにない。


だからといってこのままベンチに座って時間を過ごすのはもったいなさすぎるし、申し訳ない。



「さすがに澪ちゃんを置いては行けないよ! ほら、澪ちゃん可愛いから変な男にナンパされちゃったり……」



舞さんのしている心配はまず起きないと思うんだけど……



「俺、澪についてるから行ってきなよ」


「……え?」


「あら、そう? まぁ唯斗でもいないよりましか。 じゃあ行ってくるからちゃんと見ててあげなさいよ? 澪ちゃんも無理しないでね?」



わたしがポカンと口を開けている間に話は進み、舞さんカップルは行ってしまった。