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「澪ちゃーんっ!」


「舞さん、おはようございます」



今日もハイテンションでやってきた舞さんの左側には引きずられて不機嫌な神風くん。


右側には高身長のイケメン。


この人は舞さんの彼氏らしい。


美形の3人が並ぶと、輝きすぎて前が見れない。



こんな美男美女と平凡以下のわたしなんかが一緒に居ていいんだろうか?


いや、良くないよね?



できることなら早くここから帰りたい。



「本当に付き合ってくれてありがとね! 弟カップルとダブルデートがしてみたかったのよ」


「えっと……」



本当に夢だったらしく、目を輝かせる舞さんに何も言葉を返すことができない。


やっぱり逃げ帰る……なんてことはできなさそうだ。



「よーし、楽しもーっ!」


「ほら、2人とも困ってるから」



舞さんの彼氏さんが、暴走する舞さんを優しく止める。


そんな彼氏さんに明るい笑顔を返す舞さん。


あぁ、お似合いだなって、わたしだけじゃなくて、きっと通り過ぎていく人たちも見て思ってるんじゃないかな。