そんな前向きになれたのも、ほんの一瞬。


やっぱり人は、そう簡単にすぐは変われないらしい。


午後はクラスの時間で、話題は合唱コンクール。


今日は指揮者と伴奏者、そして歌いたい曲のリストをあげることになっている。


そんな話し合いの場で前に立つのは、学級委員長であるわたしの仕事。



「まずは指揮者と伴奏者を決めたいと思います。 誰か立候補はいますか?」



まるで元からあるテンプレートのように言葉を並べて進めていく。


……とは言っても、なかなか立候補があがってこないのが現実。


指揮者もある程度リズム感がないとできないし、伴奏者に至ってはピアノ経験者でないと無理。


だから、適当にくじ引きやジャンケンで決めることはできないから、なかなか話し合いが進まない。