「桧山君、何を言ってるの?なんでそんなひどい事を言うの?」
「左利きの人がナイフを振り下ろしたんだと思う。切り口が左から右に広がっていたから」
「確かに私は左利きよ。でもそんなの他の人でもいるじゃない!」
「写真には沢山の傷が付いていた。でもね、僕と三上さんには一つも傷がついてなかったよ。だけど、一カ所だけ神崎さんの写真には傷がついてたんだよ。穴が開くほどに」
「それだけで、私と決めつけるの?」
「それなら聞くよ、三上さんは神崎さんのことを今でも親友として大切に思ってる?」
「……思ってるわけないでしょう!私は桧山君のことが好きなの。それなのに私がオススメした場所全て、秋子と楽しんでいるよね。私には一度も誘ってくれなかった。断られさえもした。桧山君はなんで秋子のことが好きなの?私じゃダメなの?」
「三上さん」
「私は桧山君のためならなんでもできるわ。だから、お願い、私を見て……」
「僕は三上さんの気持ちは受け入れられない。ごめんなさい」
一瞬の出来事のように思えた。衝撃が走った。
京子が桧山のことが好きで、私のことがきらいだった。
だから、桧山の作品に傷をつけた。
正確には作品の中で傷つけられたのは私だった。
これから、京子と不仲になるのか心配だった。
私のことは二人とも気づいてなかった。
案の定、京子は私と話さなくなった。無視をされてるわけではなく、京子から進んで話をしてこなくなった。私も京子の胸の内を知ったからには話せずにいた。
もう、京子も気づいているのかもしれない。
お互いに不仲であることを。
私が膝のリハビリが終わって学校に顔を出した時、開口一番に園芸に誘ってくれたのは京子だった。
幼馴染で親友の京子。
私のことを心配してくれた。
大切な友達。
私にできることはもう決まっていた。
「左利きの人がナイフを振り下ろしたんだと思う。切り口が左から右に広がっていたから」
「確かに私は左利きよ。でもそんなの他の人でもいるじゃない!」
「写真には沢山の傷が付いていた。でもね、僕と三上さんには一つも傷がついてなかったよ。だけど、一カ所だけ神崎さんの写真には傷がついてたんだよ。穴が開くほどに」
「それだけで、私と決めつけるの?」
「それなら聞くよ、三上さんは神崎さんのことを今でも親友として大切に思ってる?」
「……思ってるわけないでしょう!私は桧山君のことが好きなの。それなのに私がオススメした場所全て、秋子と楽しんでいるよね。私には一度も誘ってくれなかった。断られさえもした。桧山君はなんで秋子のことが好きなの?私じゃダメなの?」
「三上さん」
「私は桧山君のためならなんでもできるわ。だから、お願い、私を見て……」
「僕は三上さんの気持ちは受け入れられない。ごめんなさい」
一瞬の出来事のように思えた。衝撃が走った。
京子が桧山のことが好きで、私のことがきらいだった。
だから、桧山の作品に傷をつけた。
正確には作品の中で傷つけられたのは私だった。
これから、京子と不仲になるのか心配だった。
私のことは二人とも気づいてなかった。
案の定、京子は私と話さなくなった。無視をされてるわけではなく、京子から進んで話をしてこなくなった。私も京子の胸の内を知ったからには話せずにいた。
もう、京子も気づいているのかもしれない。
お互いに不仲であることを。
私が膝のリハビリが終わって学校に顔を出した時、開口一番に園芸に誘ってくれたのは京子だった。
幼馴染で親友の京子。
私のことを心配してくれた。
大切な友達。
私にできることはもう決まっていた。