「つまらないから、お手伝いをしに来たんだよ」
「そう言ってつまみ食いしかしてないだろ?
お前の場合は……こら」
そう言いながらアハハッと笑うお兄様。
まぁ……さすがイケメン親子。
その姿も絵になるような光景で胸がキュンとする。
いい……凄く素敵な光景だわ。1日ずっと眺めていたい。
「ねぇねぇ、菜々子さん。
父さんってイケメンで行くなら何ランクなんですか?」
えっ!?突然の裕太君の発言に驚いてしまう。
お、お兄様をランク付けなんて……そんなのAランクに決まっているわよ!
「こら、裕太。菜々子さんに失礼だろ?
すみません……息子が困る事を聞いてしまって」
申し訳なさそうに謝ってくれる。
謝り方もイケメン。そして恥ずかしそうなのもイケメン。
私は、ドキドキしながら見惚れてしまう。
「いえいえ。そうね……裕太君。
もちろんAランクぐらいかしらね?」
恥ずかしそうに言うと表情が明るくなる裕太君だった。
「おーさすが父さん!!
じゃあさ、じゃあさ。誠叔父さんは、何ランクなんですか!?」
テンションが上がったのか、とんでもない事を聞いてきた。裕太君……それは、禁句よ!
するとお母様が、さらに興味を持ち目をキラキラさせる。
「まぁ、私も気になるわ。
陸がAランクなら……誠も同じランクかしら?」
しかも、Aランクって……。
プレッシャーを与えないで下さいお母様!!
「そ、その……どのランクにもしょ……所属してないかと」
『何で……!?』
お母様と裕太君が口を揃えて言う。
何でって……言われても。
そんなの顔が怖いに決まっているが、言えないし。