シーンと静かになっていて、音を立てないようにそっとドアを閉めて、靴を脱ぐ。


優生の部屋には私達の思い出のものがたくさん残っている。

感慨深く眺めながら部屋の奥へと進むと、ぐっすりと眠っている彼の姿があった。


「寝てる……」


おそるおそる近づいて、寝顔を見つめる。

まつ毛が長い。それでもって髪サラサラ……。


触れたい衝動に駆られるが、ここは我慢だ。


優生は日々の仕事で疲れてる。

……もうしばらく寝させよう。


私は袋からおかずを入れたタッパーを取り出して、冷蔵庫を開ける。

冷蔵庫の中はお酒とおつまみしか入っていなかった。


持ってきてよかった……これで少しでも栄養をとってもらえたら。

安堵と願望を混ぜた息を吐き、冷蔵庫に詰め込んだ。


──ピピピピピッ


「……!?」

すると突然、あたりにアラーム音が響く。