美郷さんが始めたのは、小学生が中学受験に備えるための塾だ。
それをやろうと決めたのは、3月の末のこと。
そこからトントン拍子で話が進み、プレオープンにこぎ着けたのだ。
ようやく再スタートを切ることになったいとこのためにと、私は少しばかりだが花束を用意した。
1番目立つところにおいてあるのが、1番しょぼい花束なのが申し訳ないが、美郷さんがどの花束よりも貰えて嬉しかったと言ってくれたから救われた。
教師に向いていないのではないかと思った時もあったけど、やはりこの人は教壇の上が良く似合う。
今なら心から"美郷先生"と呼ぶことができる。
「じゃあ、そろそろ塾生が来るから由紗ちゃんは玄関でお出迎えアンド授業内容のチェック、お願いします」
「はい」
それをやろうと決めたのは、3月の末のこと。
そこからトントン拍子で話が進み、プレオープンにこぎ着けたのだ。
ようやく再スタートを切ることになったいとこのためにと、私は少しばかりだが花束を用意した。
1番目立つところにおいてあるのが、1番しょぼい花束なのが申し訳ないが、美郷さんがどの花束よりも貰えて嬉しかったと言ってくれたから救われた。
教師に向いていないのではないかと思った時もあったけど、やはりこの人は教壇の上が良く似合う。
今なら心から"美郷先生"と呼ぶことができる。
「じゃあ、そろそろ塾生が来るから由紗ちゃんは玄関でお出迎えアンド授業内容のチェック、お願いします」
「はい」