「んじゃあ、行くぞ」

「へーい」


加速すると、冷たい風が頬にビシバシと当たっていたい。

黒マスクを装着したいところだが、生憎両手が塞がっているため装着不可。

おとなしく40分我慢して乗っていようと思う。

少なくとも前にいるワンコよりは温かいだろうから。

良い盾でもありますね。

ってことで、安心したので、ひと休みしまーす。


「ワンコ、私寝ますねー」

「は?!お前、なっ...」


私は一瞬で睡魔に拐われたのだった。