家政婦かというぐらい、入念に洗い物をし、ワンコがごみ捨て担当だというので、代わりに燃えるごみを集めておいた。

後は帰るときに出せば良い。

ということで、ここまで完璧にこなし、時刻は18時50分。

そろそろお暇の時間だ。


「薬飲んで下さい。そしたら、私帰りますんで」

「分かった」


薬を差し出すとワンコは苦い顔をしたが、なんとかごくりと飲み込んだ。


「OKすね。では、コップは回収します」

「ありがと」


ワンコ専用のコップがまさかのワンコ柄で、しばらく吹き出さないよう深呼吸を繰り返していた。

すると、声がかかった。