まず学校に許可を取ってバイトをやらせてもらうことにした。

新聞配達だけでは時間が余るし、生活費も足りない。

美郷さんが教師を辞めてしまって仕送りも減ってしまう。

イコールバイトをする。

ということで私はパン工場でのバイトを始めた。

こういうところは人手が足りているなんてことはまずないから、即日採用となった。

そこからはもう無心で働いた。

毎日ラインに入って惣菜パンのマヨネーズの装飾をした。

惣菜パンと会話もしていた。

それで心にぽっかりと空いた穴を埋めようとしていた。

だが、それはそう簡単なものではなかった。

ひなさんのうざい発言が脳内を駆け巡り、

にゃんにゃんからの眩しい笑顔と"戻って来て下さい!"のメッセージがちらつき、

ゆるふわなのに、いつも一生懸命男らしく頑張っていたルナを思い出して切なくなったり......。

苦しい。

胸がぎゅうっっと締め付けられて苦しいんだ。

本当は叫びたいくらい苦しいんだ。

苦しくて消えてしまいたいんだ。

それを伝えたくても伝えられないもどかしさがずっと心にある。

それに、誰も救うことが出来ない自分の無力さにうちひしがれそうになる。

はて、私...このままで大丈夫だろうか。

死のうとか、思わないかな。

まぁ、そんな簡単に死んだりしないけど。