美郷先生が辞職願を出したのはその直後だった。

私は先生が校長と話している間に学年主任から事情聴取を受け、全て思っている通りに話した。

怒られることはなく、私はそのまま帰された。

結局は教師を蹴落としたかっただけのようだ。

良いことして鼻につく教師を成敗してやりたかったのだろう。

それはそれで起こってしまったことは変えられない。

自分に出来ることをするまでだ。

しかし、私にだってもう出来ることはない。

罪人というレッテルを貼られてしまった以上、もがけないのだ。

もうあの高揚は、

あの苦しみは、

あの達成感は、

味わえないんだ。

そして、皆にも、

あいつにも、

会えないんだ。

いや、会わないんだ。

私がそうすることでしか、救えないのなら、

私は喜んでこの荷を下ろそう。