バイト帰り、オレは1人ベンチに座ってあの日のことを思い出していた。

あの日、あの後職員室に先生たちがやって来て、久遠を保健室に運び込んだ。

オレが着いて行こうとすると柳田先生に止められた。

大事な話があるから、いっちーくんは来ないで。

お願い、と。

オレはやるせなさを感じながらも、先生の言う通りに着いていかなかった。

だが、今思えば着いていくべきだったんだ。

そしたら、久遠はこんなことにはならずに済んだかもしれない。