公園のベンチに久遠は1人腰かけていた。


「おい、来たぞ」


ん?

返事なし?

もしや......寝てる?


「おい、久遠」


近寄り、もっと声を張ったが、尚返事無し。

ったく、自分で呼び出しておいてうたた寝かよ。

とことん困ったやつだ。


「久遠、起きろよ。おい」


肩を掴み、体を揺すってみた。

そうするとようやく、うぅ...とうなり声を上げ始めた。