「鎌田くん」
「あっ、ど、どど、どうも」
鎌田くんはスマホをいじっていた。
ちらっと覗くとホーム画面がどこかで見た細胞っぽいやつだった。
確かこれは......
「ミトコンドリア?」
「あ、はい。ボク、ミトコンドリアが好きで...。1年なのでまだ序章みたいなところしかやってないんですけど、来年になったら絶対理系選択しようと思ってて...」
「へぇー、そうなんだ。ミトコンドリアのどんなところが好きなの?」
オレのその問いに、鎌田くんの瞳が流星のように一瞬だけ煌めいた。
「ミトコンドリアは、生命の根源であり、エネルギーを生み出すすごいやつなんです。
ミトコンドリアの膜は二重膜で、これがなぜかっていうと、生命の起源と言われる原核生物に好気性菌が取り込まれたからであって。
だから、ミトコンドリアは酸素を使ってエネルギーを生み出すことが出来るんです!まさに奇跡なんですよ!
で、最近の研究では、そのミトコンドリアは運動することで増えると言われてて、ミトコンドリアが増えるとですね......」
そこから怒濤のミトコンドリアアピールタイムが始まった。
文系のオレは、生物基礎をやらなくていいものと軽視して来たから、最初の方の話は復習になったし、後半のスポーツや医学の分野でも大きな注目を浴びてるっていう話はすごくためになった。
オレは生粋の勉強嫌いだから、全然知識ないけど、溢れるほど知識があると人に話せるし、こんなにカッコいいんだな。
...って、これも言ってあげよう。
「あっ、ど、どど、どうも」
鎌田くんはスマホをいじっていた。
ちらっと覗くとホーム画面がどこかで見た細胞っぽいやつだった。
確かこれは......
「ミトコンドリア?」
「あ、はい。ボク、ミトコンドリアが好きで...。1年なのでまだ序章みたいなところしかやってないんですけど、来年になったら絶対理系選択しようと思ってて...」
「へぇー、そうなんだ。ミトコンドリアのどんなところが好きなの?」
オレのその問いに、鎌田くんの瞳が流星のように一瞬だけ煌めいた。
「ミトコンドリアは、生命の根源であり、エネルギーを生み出すすごいやつなんです。
ミトコンドリアの膜は二重膜で、これがなぜかっていうと、生命の起源と言われる原核生物に好気性菌が取り込まれたからであって。
だから、ミトコンドリアは酸素を使ってエネルギーを生み出すことが出来るんです!まさに奇跡なんですよ!
で、最近の研究では、そのミトコンドリアは運動することで増えると言われてて、ミトコンドリアが増えるとですね......」
そこから怒濤のミトコンドリアアピールタイムが始まった。
文系のオレは、生物基礎をやらなくていいものと軽視して来たから、最初の方の話は復習になったし、後半のスポーツや医学の分野でも大きな注目を浴びてるっていう話はすごくためになった。
オレは生粋の勉強嫌いだから、全然知識ないけど、溢れるほど知識があると人に話せるし、こんなにカッコいいんだな。
...って、これも言ってあげよう。