震える声で謝ってきて、深々と頭まで下げてきた。


よく見ると小さい身体も小刻みに震えている。


なんだよ、そんなに素直に謝られたらカリカリしてるこっちが馬鹿みたいに思えるだろ。


弱いものをいじめているような嫌な気分になり大きくため息を吐いた。



「いいよ、もう」


「えっ、でも」


「気にしないでいいから、お嬢様」


彼女とは目を合わせないようにして冷たく告げた。


「あ、いえ。お嬢様なんてそんな風に呼ばないでください。私、鷹月花と言います」


「あ、そう」


少しも興味無さげに返事をしたら彼女はガッカリしたように黙り込んだ。


見れば、今にも泣きだしそうだ。


「……」


うそだろ、こんなとこで泣かれたら面倒だ。


まあ少しはご機嫌をとっておくか。


「鷹月花さん、よろしく。俺に何か用があったの?」


「え、えと」