「とにかく、花のことは出来るかぎり俺が守るから。
河井に何か言われたら全部俺のせいにしてくれていいよ」


「え、そんなの駄目だよ。それに私は先生になんて言われたって気にしないよ」


だって、2人の問題だもん。彼にだけ責任を押し付けるなんて嫌だよ。


「もしも先生に呼び出されたら私も一緒に謝るから……。
もしなにか処分を受けなきゃいけない時は私も……」


「いや、処分まではされないだろうけど。ただ、あれこれ口をはさんでこられるかもな」


「そうか、でもなんで私達だけ……?ほかにも付き合ってる生徒なんていくらでもいるのにね」


「……」


彼は眉間にしわを寄せて押し黙ってしまう。


何か言いにくそうにしている気がした。


でも一つ思い当たることがある。


「もしかして、私のせいかな?」


私が理事長の娘だからかな?ってことしかほかのカップルとの違いなんて浮かばない。