『海くんとは順調?』
「順調すぎて怖い」
『良かった』
「嫌いになる要素がなくて辛い」
『それやばいね』
「でしょ?」
幸せそうで、良かった。
夏休み、
なかなか会えなかったから何だか安心した。
「凛も、幸せそうで良かった」
『まぁまぁ…』
「慣れてきた?」
『それなりに慣れてきた』
「抱かれた?」
『え、え、まだだけど…』
咲良ちゃんの直球な質問に驚いてしまった。
けど、恋人になるってことはいつかは…だよね。
それはわかってるんだけど…今から、緊張してしまう。
その時が来たら、
凌久くんに身を預けるしかない。
「最初は痛いけど…凌久くんなら優しくしてくれるはずだから大丈夫」
優しくとか、優しくないとかあるの?
咲良ちゃんの話を聞けば聞くほど謎めいていくばかりだった。
一旦忘れよう。