凌久くんに近づくと、本当に寝に入ろうとしていた。
や、やばい。
これじゃ、本当に寝てしまいそう…
『凌久くん、起きて』
私は必死に手を引っ張って起こそうとした瞬間、引き寄せられて私の鼻と凌久くんの顎がぶつかって一瞬、激痛が走った。
『痛い』
「見せて」
と、
私の顔を覗き込んだ凌久くんは笑っていた。
『笑わないで』
「ちゅしていい?」
『やだ』
拒否しても、するくせに…
ムカつく。
と、思いながらも嫌じゃない自分がいた。
『骨折してたらどうする?』
「俺が看病してあげる」
最後には2人で大笑いしていた。