凌久くんの部屋205室のチャイムを鳴らしたけど…いくら立っても反応はなかった。





凌久くん、大丈夫かな。

段々と、違う心配が頭に浮かんできた…





どこかで倒れてない事を祈るばかり。

何か、事件とか…



いやいや、考え過ぎかもしれないけど…本当だったらどうしよう。

とりあえず私は、アパートの前でスマホを取り出して凌久くんに電話をかけた。







ーーー♪




「ぃ…寝てた。今どこ?」





私の心配をよそに、呑気な凌久くん。



何か、ムカつくけど…

「ムカつく」と、言えるはずもなく…







『凌久くん家の前』

「ごめん、凛」

『寝てたの?』

「二度寝しちゃった…」


と、

電話で会話している間に玄関が開いた。






見ればわかるくらい寝てたって感じだった。



髪もボサボサで、

それに、パンツ姿にTシャツ姿で目線を迷った。






『凌久くん、ズボン履いて』


と、

言うと部屋の端っこに落ちていたズボンを無造作にとって履いていた。






そんな事も徐々に、見慣れていくのかなと思うけど…まだ、一つ一つが気になる。