「じゃ、あと30分」
『そうする』
凌久くんは、私が座っていた横に来たと思ったら手を引かれて抱きしめられた。
何だか、
冷静になってみると凄い恥ずかしくて…
離れようとしたら、離れるなと言わんばかりに倍の力で抱きしめ返された。
凌久くん、どうしたのかな。
私は、恥ずかしさもありつつ凌久くんの腕の中で大人しくしていた。
それに、
勇気を出して凌久くんの背中に手を回した。
恋人はこんな感じなのかな。
「凛がここにいるのが嘘みたい」
『ここにいるよ』
「凛、大好きだよ」
『ありがとう、凌久くん』
気持ちを素直に伝えてくれるのは嬉しいけど…恥ずかしすぎて、凌久くんの顔を見ることが出来なかった。