『お邪魔します』

と、

言って、部屋に入らせてもらった。




クーラーはつけっぱなしだったみたいで、すでに部屋は涼しかった。





『トイレ借りてもいいですか?』

「いいよ、汚いけど…」




汚くても、何でもいい。

目から、涙が出る寸前だった…



私はカバンを下ろす事なく、トイレに駆け込んだ。



メイクは崩れるし…

いま泣いて、得することは何一つない。




失恋したわけじゃないのに、この止まらない涙は何なんだろう…




『ぁ〜どうしよう』



うんちしてると思われても嫌だし…

そろそろ出なきゃヤバイよね…




と、思って…

勇気を出してトイレから出て、凌久先輩がいる部屋に向かった。