海先輩は、柚ちゃんを抱っこしながら誰かと電話をしていた。
電話中に、柚ちゃんはクズってしまい…ママのところへ移動。
今は、
ママの腕の中で寝てしまいそうだった。
私はまだ、人見知りされてる様子。
目が合うだけでも目を逸らされてしまう。
3ヶ月前くらいに会った気がしたけど…やっぱり、忘れてしまう物なのかな。
「木がたくさんあるところ」
『誰かと待ち合わせしてるの?』
「知らない」
「早くして、帰るよ」
と、
海先輩は、笑いながら電話相手に言っていた。
誰が来るんだろう…
もしかして、海先輩の両親とか?
咲良ちゃんの晴れ姿を見に来たのかな。
海先輩の両親が来るなら、私はいない方がいいだろう…
そう思い込んで…海先輩が電話を切ったタイミングで『わたし、帰ります』と伝えた。
「は?凛がいなきゃ意味ねぇじゃん」
『何で?私?』