『もしもし』

「今どこ?」




今どこ?って…

今、誰に掛けてるか知ってる?って感じ。




『家だけど…』

「会いたい」

『かけ間違えてない?』

「誰?」

『凛だよ』

「俺は凛に掛けてるから間違えてない」





迷惑だと思いながらも、久しぶりに凌久の声が聞こえて心地よさを感じていた。





「凛が会いたくないなら、いい」

と、

急に電話が切れた。





完全なる酔っ払いの電話。

けど私はその酔っ払いに負けた気がした…




この半年間、会いたいと思い続けた気持ちに嘘はつけなかった…