同じ大学だし、行動範囲がだいたい同じだから…会いたくない人にも会ってしまう。
しかも、
私の隣には咲良ちゃんがいて…
海先輩含め、凌久の情報は常に耳に入ってきていた。
ただ、あまり嫌な気はしない。
凌久が元気そうなのが伝わってきて、安心した。
『海くんは、就職先決まったの?』
「決まったみたいよ。凌久先輩は、地元に帰るみたいだよ」
『そうなんだ』
と、
言って平然を装ってたけど…心の中は完全にザワザワしていた。
凌久が地元に帰ったら、完全に会えなくなるんだね…
少しでも、
会えると思っていた自分が馬鹿だけど…
変なところで期待を持ってしまっていたみたい。
私の事なんて忘れてしまうんだろうな…
今でも、忘れてるかもしれないけど…