咲良ちゃん情報だと、4年生はほとんど講義がないみたいで…就職活動が終わっている学生にしたら夏休み状態らしい。
だから、会えたのは奇跡なのかもしれない。
「凛、久しぶり。やっぱり別れるのはなしにしよう」
何て、
言われるのを期待している自分もいて…
でも、確実にそんな都合の良い話はなくて…私と凌久の関係はもう終わっている。
今までは、
彼氏彼女だったが、今は赤の他人。
どんなに凌久に近づきたくても…近づけない現実。
『あ〜』
家に帰り、今日の事を思い出すとため息が止まらなかった。
やっぱり悲しい事には変わりない。
寂しい事には変わりないけど…
凌久の事を考えても、涙が出なくなったのは一歩前進かもしれない。