「凛って、バイトしてるの?」

『してないです』

「なら、今日俺のバイトのシフト確認したらLINEするね」

『はい』





何だか、

今回ばかりは流さない気がする…




苦手なことや、嫌なことは後回しにして何だかんだ生きてきたけど、今回ばかりは逃げられない気がした。




大学に帰った後も、どこか上の空な私。

凌久先輩の事を意識すぎて、おかしかった。










咲良ちゃんと2人になった時に、


『凌久先輩に誘われた』

と、

報告すると意外な反応が返ってきた。




「やっぱりね」

『やっぱりって、知ってたの?』

「凌久先輩の態度見てたらだいたいわかるよ」




え、

て事は、私だけが知らなかったって事?




言葉では表せない変な感情を抱いた瞬間だった。