大学帰りにこのまま、凌久の家に行こうかな。


と、

毎日のように思っていた。




けど、現実を考えれば…私はこの家に帰ることしかできない。







「凛、何かあった?最近おかしいよ」

と、

凌久の家に行った時にとうとう追求された。





『何もない』

「何もねぇわけないじゃん」

『凌久まで、敵に回るの?』

「凛がずっとその態度なら敵に回るよ」

『じゃそれでいい』



と、

言って私は凌久の元を去ろうとした。




けど、凌久は許してくれなかった。


私は、

涙が止まらなくて…倒れ込んだ。




「何でいつも、1人で苦しむんだよ」

『違う』

「違うじゃねぇだろ。そんな軽い気持ちで俺と一緒にいるんか?」

『誰も私の気持ち何てわかってくれない』

「話さなきゃ、誰もわかんねぇよ」

『……』

「今、俺が何を考えるのかわかるか?」

『……』

「話さなきゃ誰もわかんねぇんだよ」