家に帰ると、想像通り母に怒られた。




「もう帰って来なくていいわ」

『私もそう思ってる』




自分でも、怖いくらい冷静だった。



本当なら、

今すぐ家を出て、凌久のところへ行きたい。




出来るなら。




けど、私は未成年だし、バイトさえしていないし…所詮親がいなきゃ生きていけない。




そんな世の中に、生まれてきたこと。

この家に生まれてきた事を再び後悔した。





『じゃ、私は結婚もしないでお母さんの下で働いて死ねばいいの?』

「20歳になって、大学卒業になったら恋愛しなさい。結婚するなとは一言も言ってないわ」

『私にはそう聞こえるの』





お母さんと顔を合わせれば喧嘩。



正直、

できることなら母の顔を見ないで生活したい。