『会えなくなる事が増えるかもしれないけど、頑張ってね』
「珍しく素直じゃん」
『たまには素直になるのはどう?』
「いい感じ」
凌久にとって、就活の話は耳が痛い話かもしれない…
私にとって、
家族の話をされてるのと同然。
後から申し訳ないと思った。
その後は何を話すこともなく、テレビを見たり…お互いスマホをいじったりして過ごした。
今日は、
何も言わずに家を出てきたから…
今頃、母は怒りに狂ってそう。
母の為ではなく、今後のためにもいつもの1時間早く凌久と別れる事に…
『今日は行きたいところがあるから一人で帰る』
「わかった、気をつけて帰れよ」
と、
言ってくれた凌久。
私は、必死に嘘をついたけど…
だいたい、
数秒で見破られるから時間の問題だと思う。