お昼休みにも会えたけど、凌久に会えなかった寂しさを埋めることは出来なかった。
会話は出来るけど…それなりに人の目もあるから、常にくっついているわけにも行かず、恋人というよりは普通の友達って感じの距離だった。
寂しいし、
今すぐどこかに飛んで行きたいと思った。
凌久とゆっくり会えたのは土曜日の事。
いつものように、凌久の家にお邪魔した。
けど、
地元から帰ってきたまま…という感じ…
スーツケースの中から、洋服を取り出して生活をしているらしく、ゴチャゴチャしていた。
『汚い』
「掃除したいんだけど…時間なくて」
『今、洋服しまいなよ』
「手伝って」
と、
言われ…やだとは言えず、手伝うことになった。
私は畳む係。
凌久はしまう係。
せっかく凌久とゆっくり出来ると思ったら…まさかの掃除から始まる何て思いもしなかった。
『しまう方が楽じゃん。手伝ってよ』
「それなりに俺も大変なの」
そう言う凌久は今座ってるだけだけど…どの口が大変と言ってるのかしら。
嘘が下手すぎて、呆れる…
呆れすぎて、言葉が出なかった。