咲良ちゃんは毎日、お昼休みになると海くんのところに行くのがルーティンのようになっていた。
必然的に、
凌久先輩や他の先輩とも会うようになった。
いつの間にか、緊張もなくなり…友達みたいな感覚で話すことができていた。
それに、
先輩達に「凛」と呼ばれるようになった。
結構いじられる…
いつもの事だけど、ぼーっとしていると凌久先輩に「凛、このウィンナーちょうだい」と、言ってる間に取られた。
「うまい」
『返事してないからね』
「言ったもん勝ちだから」
と、
凌久先輩に怒ってる横で拓先輩に卵焼きを取られた。
私の食べるものがどんどんなくなっていく。
次の授業が、お腹空いて集中出来なかったらこの2人の責任という事にしとこう。
『私にも何かください』
「このレタスだったらいいよ」
『何このレタス』
「唐揚げの下のレタス」
『嫌です。唐揚げほしい』
「唐揚げの半分ならいいよ」
『じゃそれで』
と、
凌久先輩の唐揚げ弁当に入っていた唐揚げ半分を貰った。
久しぶりに食べる唐揚げは美味しかった。