「凛、どこで覚えたの?」
『凌久が教えてくれた』
「成長したな、凛」
そう言って、髪をクシャクシャして子ども扱いばかりする凌久。
確かに、
恋愛に関しては0歳だけど…
そんな子ども扱いしなくてもいいじゃん。
けど、幸せな時間だった。
『今年もありがとう』
「こちらこそありがとう。来年もよろしく」
『よろしくお願いします』
「て、言っても明日も会うけどな」
『確かに』
今年も楽しかったし、幸せだった。
凌久と付き合わなかったら、なかった幸せ。
そう考えると、恐ろしい…
大学に入学して、凌久に好きになってもらえて、忘れられない一年となった。
ありがとうじゃ、
足りないくらいの『ありがとう』を言った。
凌久のバイトの前に、家まで送ってくれた。
『また明日ね〜』
「また明日、バイバイ」
いつも、私が家の中に入るまで見守ってくれる凌久。
私は、
いつも、凌久が無事に帰れたか不安です。
けど、大体「これからバイト〜」とLINEが来るから無事帰れてるんだよねと解釈している。