平日は、朝とお昼休みだけ。
ゆっくり会えたのは土曜日だった。
凌久が寝ている間に、家を出て勝手に凌久の家に向かった。
昨日も、
会ったけど…朝と昼だけじゃ物足りなかった。
ピンポーン
チャイムを鳴らしても反応はなし。
いつもの事だけど…
どれだけ熟睡してるんだろう…
もし、悪い奴らが入ってきたら最後まで気づかずに殺されそうな気がする。
凌久の家の前から電話をかけると、やっと通じたけど…通じるのにも時間が掛かった。
「凛、おはよ」
と、
言って、狭い玄関で抱きしめられた。
凌久の腕の中は暖かった。
『おはよう、凌久』
「一緒に寝よ」
そう言って、自動的に布団に連れて行かれた。
凌久と一緒にいられる貴重な時間なのに…
寝るの?
と、
思ってたけど…嫌々布団の中に入ったら凌久もいるし、布団は暖かいし…即寝してしまいそうだった。