『お母さん、遅れてごめん』
「遅くなるとは聞いたけど、遅くなりすぎだわ」
『今度から気をつける』
「気をつけるも何ももう、これから6時に帰って来なさい」
え！
いま、門限を決められたってこと？
6時って、大学の講義が終わったらすぐ帰って来ないと間に合わない。
と、
言うことは凌久がバイト休みでも会えないって事だよね。
無理無理無理。
今の私じゃ、生きていける気がしない。
『無理なんだけど…』
「なぜかしら。理由は？」
『友達の誘いは断れないから』
「凛は今日悪いことしたんだから、少しはお母さんの言うことを聞きなさい」
『無理』
「じゃ、もう帰ってこなくていいわ」
と、
お母さんは言った。
