必死に違うことを考えていたけど…
結局、
凌久の事を考えていた。
諦めて、今日撮った写真を見返していたと
「パンツ忘れた」
と、
言ってお風呂から上がってきた凌久。
ちゃんとバスタオルは巻いていたけど…いつも、目のやり場に困る。
『早く履いて』
「履いた」
凌久がそばにいれば、普通でいられるのに…凌久がいなくなると寂しさに襲われる。
ここは凌久の家だし…
凌久がいないと落ち着かないのは当たり前。
そう、開き直ることにした。
『ご飯温めます』
「誰に言ってんの?ご飯に?」
『凌久く…凌久に言ってる』
「お願いします」
『電子レンジ使うよ』
「レンジに言ってるの?」
『凌久に言ってんの!』
「そんな怒んなくてもいいじゃん」
と、
言ってキスをしてきた。
こういうところとか、すぐにキスしてくる事はウザイと思うけど…なぜか嫌じゃない。
多分、
友達とか、家族にやられたら嫌なはず。
それが特別な人って感じなのかな。